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工学部電子工学科卒 李鎭河(イ・ジンハ)さん 2009/7/12

 
――進学先は?
MIT (Massachusetts Institute of Technology)のMedia Labで知られているMedia Arts and Sciences (以下Media Lab)です。Media Labは、“未来を予言する最高の方法は自分たちで未来を発明することだ”というAlan Kay博士の言葉をスローガンとし、技術と人間との協調で作ることができる未来を想像し、創造する研究をしています。コンピュータサイエンスや電子工学、機械工学、そしてデザインや認知工学などの様々なバックグラウンドを持つ人が集まり、分野を超えた研究を行っています。
 
MITのMedia Labについて具体的な内容はウェブサイトをご覧ください。(http://www.media.mit.edu/)
 
――他にどこを受けましたか?
MITのMedia Arts and Sciences の他に、Georgia Tech, UC BerkleyのSchool of Information, MITのElectrical Engineering and Computer Science, StanfordのElectrical Engineeringを受け、MIT Media LabとStanfordに合格しました。StanfordとMITに合格したのは、エッセイに十分な時間をかけたからだと思います。
 
――なぜ留学しようと思ったのですか?
もともと人間の生き方をデザインする技術や芸術的表現に興味を持っており、 Human Computer Interactionという分野を専攻しようと思いました。Media Labについては高校生の頃から知っており憧れていましたが、プロフェッショナルな人が行くところで僕には縁がないだろう、と思っていました。しかしSTeLA*でお会いしたMedia Labに在籍している研究員の方(注:慶應で修士号取得後Media Labへ進学)からMedia Labのお話を聞いて実現できるかもしれないと感じ、具体的に留学を考えるようになりました。
 
アメリカに行きたいというよりも、様々な分野の学生たちが互いの考えを共有し、熱い議論をしながら研究を進める真の学際的なアプローチに魅かれました。学際的な環境の中で技術を人文科学や社会科学と融合させ、既存の枠を超えた自分なりの新しい軸を作り上げることを目指しています。
 
STeLA:科学技術分野を専攻する世界中の大学生のリーダーシップ育成とネットワーク構築を目的としたフォーラム。
 
――いつ頃から準備を始めましたか?
心の準備は以前からしていましたが、2008年に出願しようと決めたのは日米学生会議(7月~8月に行われる)の後です。ひとまず日米学生会議の前にMedia Labの先生にコンタクトをとり、二人の先生に会いに行きました。実際に訪問したことでモチベーションが上がり、絶対に行きたいと思うようになりました。
アメリカの大学院に出願するために必要な主な書類は、TOEFLスコア、GREスコア、推薦状、エッセイ、GPA、履歴書です。また、奨学金を持っていると留学生活が容易になります。僕の場合は韓国のサムスンからいただきました。
留学準備に関して具体的な僕のスケジュールを述べます。TOEFLを四年生の9月末から10月末にかけて3, 4回、GREを10月末と11月末に2回受験しました。多くの大学院ではGREスコアの提出が必要ですが、結局MITのMedia Labでは必要ありませんでした。このように大学院やプログラムによって必要書類が異なるので、事前によく調べる必要があります。推薦状は11月に研究室の先生二人とインターン先のスーパーバイザーに頼み、12月の頭に提出していただきました。ちなみに多くの大学院で出願の締め切りは、12月半ばから1月初めにかけてです。
2~3月にMITでインタビューがあり、卒論を終わらせた後に二週間訪米しました。特に質問されるのではなく、自分の熱意とビジョンをアピールする場です。入学したらどんな研究がしたいか、今までにどのようなプロジェクトをやってきたか、そのプロジェクトはどのように今後の研究と関わるか等を自分の中で明確にし、インタビューに挑みました。
 
――準備で苦労したことは?
アメリカの大学院や留学に関する情報が少ないことです。僕はSTeLAで出会ったMedia Labの方や実際にアメリカの大学院に在籍している韓国の方に相談し、支えてもらいました。外国の大学院を選択肢として考えている後輩には情報が少ないことで困って欲しくないので、こういったインタビューにも是非お応えして助けになりたいです。
そして、不安に打ち勝つだけのモチベーションも必要です。新しい世界に足を踏み出すのは誰でも不安ですし、苦痛が伴います。外国での大学院生活には楽しいこともありますが、勉強、生活、言語等大変な要素がたくさんあるはずです。そういった外国での苦労を考えても挑戦できるだけの、強いモチベーションを持つ必要があります。
 
――卒業後のプランを教えてください。
卒業後は、未来の技術や製品を考えていく広い意味でのクリエイターになりたいです。MITのMedia Labでは最初は皆MSコースに入学し、Ph. Dコースに行けるか最初の一年半程で決まります。ネイティブの学生と英語で勝負する必要があり厳しい競争ですが、Ph. Dにも挑戦する予定です。
 
――最後に東大生へメッセージをお願いします。
若いうちに、自分がどのような人生を進むべきでどのような方向を追い求めるべきか考えること。東大の四年間を有効に使い、進むべき方向性を考えて行動に移して欲しいです。
それから、18歳までは親が教育してくれ、親が自分を作っているといえます。18歳になり大学に入ってからは、educate yourself、自分で自分を教育させることが大切だと思います。大学四年間、自分と考えをシェアし共に成長する友人と出会い、モチベーションを与えてくれるような機会を積極的に自分から求めていくことをお勧めします。これらは留学とは関係なく言えることです。
 
――どうもありがとうございました。またアメリカでのお話も是非お聞かせください。
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